右手の指全部に分厚い指輪をしたおっさんが前を歩いていて。ケンカ屋さんかしら。
できる限り練習とか勉強とかはやらずになんとか曲が作れないかって言う話です。
最近は「こんな感じっ」て言うだけでAIさんがイケてる曲を出してくれる世の中です。でもさ、なんでもコンビニやUberで調達できるけど自分で料理したい時だってあるじゃない?たぶん。そんな話よ。
ドラムさん・ベースさんとピアノにギターで伴奏ができたので、メロディを作ってみようと思います。
メロディはシンセで入れようと考えていたので、前回はシンセを集めておりました。
そんな最中にひょっこり「これ良いよ」みたいな話を小耳に挟んだわけです。
そんな時は、取り敢えず入れてみるのが吉。あまり頑固にならず、誰かが良いよって言っていたものは素直に試すのがお勧めです。
・・・タダならね。
お薦めがあったのはSynful Orchestra(→ダウンロード)。
開発元のSynfulのCEO、Eric Lindermannさんの経歴が筋金入りで面白いです(→【About Synful】)。
16チャンネルのマルチオケ音源。折角だからメロディはこれを使ってみよう。
トランペットにしてみて、色々と設定できる中で人数を増やしました。
実際に増えるわけではなくてダブリングとかのエフェクトなんだけど、気持ちの良い増え方です。
メロディは
それこそ自由。やりたいようにやればいいじゃない、と言われそうです。やりたいようにやってうまく行く天才なら苦労はしないわけです。世間ではどうやっているのかしら。
この頃多いのは基本的にターターターターってやるお経的な節回し。歌詞が載るから途中に歌詞が入ってタータターータータターーってなる感じかしら。
実際に声に出してみると分かりやすいんだけど。人間、意外と音程が飛ぶのは対応できない様で。
アイドル系に目立つターターターター方式はあんまり音程を動かさない方が良い様です。一緒に歌えなくなっちゃうものね。
歌詞が載る時には、昔は「喋る様にメロディを作れ」ってうるさく言われたのですが。
現代は先にメロディを作って後乗せで歌詞をはめ込むような事もオッケーになったみたい。お陰で年寄りには歌詞が全然判別できない曲も増えました。そのくらい自由って事の様です。
その自由って言うのが厄介だから、もう少し不自由に行ってみようと思います。
今回の曲、最初はCだったのです。伴奏の一番上の音はド。
Cはドミソ。根音のドからメロディを始めるとごっつい感じになりやすいです。
あくまで個人の感想ね。
例えば「ドレミのうた」の出だしはコードがCで出だしはド。なんたって「ドレミのうた」だからごもっとも。ドーーはドーナーツーのード―なので、超遅い16ビートと考えればターターターター方式。
ま、あんな感じの力強さです。
もう少しポピュラーっぽくしたい時はドミソのミから始めると良いんじゃないかしら。
「むすんでひらいて」の出だしはミから。ドレミのうたよりも柔らかい感じね。むーすぅんーでーだからメロディはターターターター方式。
ターターターター方式はもう分かったから、違う事やろうってんでジャジャジャーン方式にしてみました。
ベートーベンの第五交響曲「運命」の出だしは休符。うんジャジャジャジャーン。この方式にしてみます。
ターターターター方式では唄い出す前の4拍目で息を吸うのがセオリー。ジャジャジャジャーン方式は吸った息を一瞬止めて歌うから頭に力が入るそうです。
今回はうっかり息を吸い忘れて1拍目で吸っちゃった事にしてみます。
はにかみ系の感じが出るのかね。出だしでンテテテと喋り出してテテーテテーと本題。音程もミミミミレーミレーだから人間にも歌いやすいです。
と言うわけでなんちゃってなコツをまとめると
- コードの第三音から始めるとそれっぽい
- 音程を動かしすぎない
- テーテーテーテー方式が今風
- イヤなら最初に休符を置いちゃう
で結構やれると思います。
続いて
次のメロディを作るけれど、だいたいメロディは4小節で一区切り。
出だしはンミミミミレーーミレーーと音の動きも少なくて。続きもこのままの調子で行くのがセオリーみたい。
せっかちなんで、とっとと次の展開を付けちゃおう。
自由なんだからどっちでもいい話だけど、この4小節の中で山場を作るには上を目指せば良いみたい。
ミレーミレーって下がっていたから、山場は上がろう。でも上がりっぱなしだと後が辛いから一応元居たあたりまで下がって次を待とう。こう言う後先を考える作業を大雑把に「解決」とか呼ぶみたい。
と言うわけでレミソーーファーーミレラーとしました。
レミは前の小節の最後から始めているから、ちょっと前のめりになった感じ。
最初のンミミミでボソボソ話し始めて、ミレーミレーーで本題の枕。調子が出たから饒舌になって食い気味にレミと来てソーが一番言いたいところみたいな流れです。
その次がファーーだけど、この時の伴奏コードはGだからソシレ。ファはありません。
伴奏のソシレの上にファが乗っかるとコードはGからG7になります。ちょっとポピュラーっぽい感じになるのよ。
元居たあたりに戻って解決するつもりが、下がり過ぎてラになりました。
この4小節。出だしのミと比べると、一番高いソは三度上だけど一番低いラは5度下。
小学校の授業でこう言うのを唄うと、だいたいデスボイス並みの低音に感じて男子はみんな白目剥いたゾンビ顔して唄う流れになります。
それは昭和だけ。
歌ってみろって。そのくらい低く感じるから。
いずれにしましても。人間が唄う時、一番上の音と一番下の音のあいだはあんまり広げない方が良い良いです。1オクターブに収まっているとかなり楽。裏返すと、聴きやすいのはメロディがだいたい1オクターブの中に納まっているものと言う事になります。
広瀬香美さんとか工藤静香さんとかの曲が血管切れそうになるのは、音域が高いからじゃなくて広いからだったのね。
そんなわけでなんちゃってなコツを追加すると
- 聴きやすくするなら1オクターブぐらいに収める
- 目立ちたいところは一番高い音
- ふわっとした感じにしたい時には7度を乗せる
本当かしら。
ま、思いつくままで良いって事なのかもね。
4小節目で一区切り。最後はラーっと下がったから、次は気を取り直して仕切り直し。
1小節目と揃えてミから始めよう。そうすると何となく続きに聴こえると言うのが不思議なものです。でもピアノの伴奏はミドラだからAmのコード。
CとAmはかなり仲良しで。CはドレミファソラシドのIの和音で土台のコード。AmはラシドレミファソラのIの和音でこれまた土台のコードです。
長調と短調の違いはあるけれど、使う音符は共通だから仲良しなのね。
Cから見るとAmは3度下の和音。最初の4小節が終わった後にこうしてドミソからラドミに下がるのは昭和っぽくて安全策。裏を返すと、今風にやるならこれは禁じ手って事なのね。
そんなわけで
- 昭和っぽくやるなら・・・ドーシー|ラーーーで五小節目に入る。
- 21世紀ではC→Amは禁じ手。でも好きよ。
なんだか胡散臭いな。
いいのよ。自由なんだから。
節回しの方は、例のターターターター方式にしてみました。
ミーミーレミーレーミソーってやっているのは、短い音符がスキップみたいに跳ねて軽い感じになっています。
ソーーって上がると正直気持ちいい。二回目は気持ちよくやらずにレーーに下がって気持ちを鎮めています。
よく見れば、前半と後半は同じ節回しの繰り返しなんだけど、これは結構現代でも大切。
- 曲の基本は繰り返し。
色々な所でこの繰り返しは使われます。リズムだったり、節回しだったりコード進行だったり。
繰り返しをあえて否定して曲を作るやり方も昔からあるけれど、結構大変です。普通にやるなら繰り返しを大切にしよう。
もう一つ。今回は手抜きをしてやっていないけれど、ミーミーレミーレーミの短い音符は割と大切なんです。
DAWには、音符がきちんと整列する様にスナップ機能とか言うのがあって。
てきとーに音符を置いてもちゃんと何拍目の場所にきちんと音符を置いてくれる機能があります。
今回は1拍の1/4区切りできちんとおいてくれる設定(16分音符ごと)にしてあったので、きっかり16分音符の位置に短い音が配置されています。
実際にはそんな風に歌ったり弾いたりする人はかなり少なくて。試しにスナップ機能を外して少しずつ音符を動かしてみると違いが分かります。
このずらし方で結構抑揚が変わるので、なんちゃってで作る時にはかなり有効。
- 跳ねる時はちょっとずらす。
って事で。
あ。ずらし方はある程度揃えておいた方が一貫性が出て良いかもね。
後はこんな調子で続きを作って行くわけです。今回は8小節しか作っていないから、続きができた事にして次の段階に進もうと考えます。
そんなこんなでお粗末様でした。
コメント