鍋でも煮込みでも。何でもかんでも入れれば旨くなる、と言うものでもなくて
こんにちは。imoimoです。
1、2年前に作った曲を手直ししております。延々とやっております。
はじめのものと比べると、随分とパートが減りました。
バンド形式の曲だったので、
- ドラム
- ベース
- ギター×2
- ピアノ
- ハモンド
- シンセ×4
- ストリングス
- コーラス
- メロタム
と10パート以上ありました。ドラムは何故かスネアなどをレイヤーしていたので何だかんだで16トラック。
作り直している現在は
- ドラム
- ベース
- ギター×2
- ストリングス
- ハモンド
- シンセ×2
と8パート。
トラックで言うと、ドラムはパラアウトしていて、リバーブはセンドに変えたので17トラック。
トラックは前よりも多いけれど、パートは大分減りました。
ところが
減らしたにも関わらず、6パート目あたりからどうも様子がおかしくなって参りました。音が濁り始めるのです。
そう言えば前回も同様の展開だった気が…
リズム隊とギター、ピアノあたりまでは良かったのですがシンセを重ね始めると音が濁り始めました。
当時は上塗り手法が大好きで、どんどんパートが増えて行ったのでした。
今回は、引き算しながらパートの分離を良くする事に気をつけて手直ししております。云わば前回はこってりもりもり油絵方式、今回は削りに削って彫刻方式みたいな感じ。
それでも、シンセを入れた辺りからどうも音が濁って参りました。
オーケストラスコアは
譜面が20段ぐらいあって、奏者も100人近くいるわけですが。どうしてもこれがエラいみたいな思い込みが抜けません。
そもそも、オーケストラスコアを読めないどころか3声のピアノ譜も覚束ないimoimoですので、スコアを見ながら曲を聴いても書いてある音を聞き取れなかったりするわけです。「えーっ?そんなの弾いてないぢゃん」状態。
その様な技量でパートを増やして行くと、すぐに制御不能に陥ると言うわけなのでした。
編成が大きければ凄いか、と言うとそんな事はなくて。
例えばジャズのトリオは3人でも迫力満点。→Pia-no-jaC←さん(→公式ページ)なんて二人で元気いっぱいですし。「革命のエチュード」(ショパン)だって「熱情」(ベートーヴェンのピアノソナタ第23番)だって、1人舞台ですからね。
→Pia-no-jaC←さん。個人的には初期の「残月」が好き(→YouTube)
どうしてそんなに濁るのか~??と調べてみると…
…やらかしておりました。不協和音。
ギターリフが2本で動いておりまして、結構ハモりが多発しているわけです。しかもベースはベースでウゴウゴやっている状況。
ここに来て、重ねたシンセが(よせば良いのに)ピロピロピロピロと上行・下行を繰り返しております。
結局、アルペジオで下がって来たシンセとペンタトニックでフィルインしているギターと更にそのハモりがぶつかった結果、いわば「ドレミ」を同時に全部弾いたような状況になる部分が多発しております。そりゃ音が濁るのも当然。
これまでは、やれ「パン」だの「EQ」だので分離を良くしようとやって参りましたが、そもそもの楽曲が濁っているんじゃぁどうしようもありません。作曲能力の問題でした。みんな好き勝手に弾きすぎだよぉ~…自分か。
考えてみれば
単音楽器の多いオーケストラは、和音を出すのに複数のパートを使ったり、音色を作るのに複数の楽器でレイヤーしてキャラクターを形作ったりもするわけでして。弦はまだしも、管楽器でさえ譜面のかなりの部分が休符です。決して100人みんなが一斉に違う音を出し続けているわけではありません。
もちろん例外もあるけれど、パート数程には複雑な絡みがないのが普通。
でもポップスのライブだと大抵10人編成ぐらいいるじゃない?と言い訳したくもなりますが。みんなが全開でガシガシ弾いているわけではなくて「和」を重んじているからこそ良い演奏になるわけです。「THIS IS IT」(マイケル・ジャクソン→Wikipedia)を観ろ!と自分に強く言いたい。
自分の作曲能力では、せいぜい3つか4つのパートでやるべきなのだろうと思います。
パートを増やすに連れてどんどんつじつまが合わなくなって行く様です。
結果としては、ギターとシンセがケンカしないようにフレーズの変更とカットを行う事にしました。ゴミ取りみたいな作業で正直面倒くさい。思いつくまま気の向くまま音符を置いて行ったツケが回ってきた感じ。
料理でもよくあることで。ついつい色々ぶち込んで意味不明な味になる事も日常茶飯事。さすがに何でもかんでも最後にごま油を入れるのは自粛する様になりましたが(ごま油はおいしいですが、オリーブオイルと違って破壊力抜群です。是非一度お試しください)。
このように
散々やらかした後から、本当に必要な部分だけに絞るのは、結構難儀です。あらかじめ身の丈にあったパート数にして行きましょう(努力目標)。
そんなこんなでお粗末様でした。
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