一番上の老婆猫仔が油をかぶりまして。自業自得だねとも言っておれない事態になりました。
こんにちは。imoimoです。
日頃のボケ防止音楽製作のすったもんだは本日お休みと言う事で。
ウチにはストリート出身やシェルターから引き取ったいわゆる保護猫が3頭います。
一番上の老婆猫仔は2.9kgの軽量級なクセになかなかのワルでして、油断も隙もありません。もう(推定)16歳くらいなんだからやんちゃはよしなさいよ。
一昨日。酒飲んで12時頃に寝た後の事。
夜中の2時過ぎ
ドンガラガッシャン!と言う音で叩き起こされました。
台所方向から飛び出してくる2つの影。やりおったな…
悪さをする時は決まって一番上が実行犯。一番下のチビ(とは言えもう8歳)が後にくっついて回ります。真ん中の巨大児はその間大抵爆睡中。
台所を確認すると、床一面に油。棚にあった油缶をひっくり返したのね。
教訓1:油は扉の中にしまいましょう。
チビは何事も無かったかのようにケロッとしておりますが、老婆はなんだか様子が変。
ようやく寝ぼけが抜けて来ました。老婆は雨に打たれたドブネズミみたいな格好をしております。
三毛なんですが…
あぁ。油被ったのね。自業自得よ。床をまず掃除しないと家中油まみれになっちゃう。
防音対策と毛玉ゲー対策で床はクッションフロアみたいなのにしているから、染みることはないけれど。一番下は床でも何でもやたらと舐める癖があるから洗剤は避けたいのよ。と言うわけでトイレットペーパーとアルカリ電解水のシートで油を集めながら吸わせながら掃除。大体取れたら水拭きと乾拭きでようやく復旧してまいりました。
午前三時
意気消沈でじっとしていた老婆猫仔をどうしよう。
完全室内飼いだし、血統書付きなわけでもないし。風呂なんて入ったことないよ。でも油を取らなくちゃ。
冷えていた油だから良かったけれど熱かったら一大事だったでしょ、と言いながらとっ捕まえてお風呂場に連行しました。
ペット用シャンプーなんて当然無いし。ボディソープかしら。シャワーをかけながらボディソープ。
腰を抜かしているのか思ったほど暴れません。
他二名が心配そうに集まります。と言うか完全なる野次馬。
取りあえずシャワー終了。
バスタオルで拭き拭きして、ドライヤーで乾かそう。
…て言うか殆ど落ちてないや。
もう一度お風呂ね。年寄りには堪えるかな。
再度バスタオルで拭き拭きして、ドライヤー行き。
三時半
全然乾かないや。て言うかただ油が全身に万遍なく行き渡っただけの様な感じ。こりゃまずいな。
ドライヤーも、寒いかなと思ってHOTにすると嫌がるし。COOLにすると益々乾かないし。
教訓2:油まみれの猫はボディソープで洗っても拡がるだけ。
シャンプーの方が良かったかな。でも人間用の石鹸は刺激がきつそうだしねぇ。
お互いに根負けして来たのでタオルで水気を拭いて。本人もタオルの山の上で丸くなってるから取りあえずまだ夏っぽいし自然乾燥を狙おう。
ひでえ飼い主ね。
というわけで添い寝しながら寝ちまいました。もう4時過ぎだよ…
午前五時半
いつもなら5時前から飯メシ言い出すのに、今朝は誰も起こしに来ません。お陰で30分ほど朝ごはんが遅れました。
全員調子狂ったのか、いつもの半分くらいしか食べないね。
チビはストレスがたたったのか食前に下痢するし。
老婆猫仔も半分は食べたけど、毛がバッチバチでパンクロッカーみたい。
もう一度ドライヤーするかね。
油が全身に行き渡ったところに乾かしたから、ワックスで固めた人みたいになりまして。
事態は悪化。
教訓3:油を残して乾かすとパンクス猫になります。
どうしよう。取りあえず寝不足だから寝よう。
つくずくひでぇな。
午前9時
午前中はimoimo自身が病院に呼び出しくらっているから動けません。
毛づくろいとかし始めたけれど、やっぱり不愉快マックスな様でして。
普段は飯(と悪事)以外は殆ど爆睡している老婆ですが、ちーっとも寝ません。
風呂に二回も入ったし、このまま消耗したら病気しそう。
正午
人間の病院が思いの外時間がかかりまして。帰宅したらもうお昼。
遅ればせながら対処方法をググってみたら。
「台所洗剤で洗う。」後シャンプー。と言う対処方法が山盛り出てきました。
台所洗剤かぁ。皮膚につかない様にとか書いてあるよ…無理っ!!
午前の診察時間は過ぎていたけれど、動物病院に電話をしました。
「昨夜ウチの一番上が油を被りまして、お風呂に入れたけれどバッチバチのままでお手上げです。どうしましょう。」
「少々お待ちくださいぃ」
・・・
「一度まずは連れて来てください。診察してから油を落とすか、お預かりして対処するか決めます」
あら。結構緊迫気味の応答ね。シャンプーだけやってくれれば良いんじゃないの?入院の可能性もあるって事かぁ。入院すると結構高いんだよね。
午後の診察は15時から。15時に来てねと言われました。
午後3時
やらかしてから12時間が経ちました。病院に着いたけれど、予約が満杯な所に急患で行ったから結構待たされて。16時頃ようやく順番が来ました。
かかりつけの動物病院はドクターが6人とか8人とかいる結構大きい病院でして。持病があるわけでもないのであんまり主治医の先生が決まっているわけでもありません。誰が出て来るかな。
ラッキー!!
ここ最近当たっていなかった、一番imoimoが信頼しているドクターでした。
ドクターの開口一番。
「油を舐めた可能性が高いと言う事は、膵炎の危険があるって言う事です。」キッパリ。
えぇっ!?そっちなの??
皮膚がどうこうとか、風邪をひきやすくなるとかなのかと思っていたのに。
教訓4:油を食べさせると膵炎の危険が高まります。
だから連れてこい、て言ったのね。ドクター。
と言うわけで。体重計ってお熱を測って。心臓と肺の音を聞いて。例によって皮をニューっと引っ張って。
ご存知脱水チェックね。
ハイ採血。血液検査します。
大きい病院だから設備も結構あって。血液検査やエコーにレントゲン。ICUもある様なところなのよ。無敵病院。
「検査の結果を見て、異常があれば対処が必要です。でも膵炎には特効薬が無いので対症療法しか取れません。」
「異常が無ければシャンプーを行いますが、暴れたりする場合は安静剤を投与します。リスクがある事を承知して下さい。」
「一度では落ちない場合もありますので、負担が大きい事も承知して下さい。」
なにやら段々大事ね。
もっとも。ここの動物病院は院長の診療方針が「とにかくリスクを甘く見ない、万が一の危険から投網を大きく打って排除して行く」と言うもの。いつも最悪を先に言う病院だからビビるよねぇ。
そのお陰で早期発見、命を救われた子が沢山いるから信頼度絶大。いつも混んでおります。
ま。おカネもかかる方かも。
18:30頃には終わるからそれまでお預かりします、だって。万が一イレギュラーな事態になったら電話するから出て下さい、と言われました。
待っていても邪魔になるからいったん帰宅。もう5時だよ。
留守番の2名に夕飯をあげましたが、今度は二人とも食欲は普通。立ち直り早い奴らね。
午後6時半
病院から電話が来ることも無くお迎えに。
先に新米ドクターの人が血液検査の結果だけ持ってきて。
「膵臓の値に異常は無かったので処置はせずシャンプーをしました。」との事。
ただし腎臓の値が悪いのよ。これは去年の健診でも引っかかった所。
「ドクターの指示で、念のため点滴をしています。もうしばらくお待ちください」
だって。
油被って点滴。なんだか重症ね…
またしても1時間くらい待つことになりました。一日中混んでるねぇ。
ようやく呼ばれて、キャリーに入った老婆猫仔が戻って来ました。
連れて来たのはこれまた彼女が初診でかかった10年前から大好きなお兄ちゃん看護師さん。
良かったねぇ。初恋の人にシャンプーしてもらったってぇわけだ。
「シャンプーの時も大人しかったです。」
そりゃそうだ。初恋の人の前だもの。
「油が落ちましたが、少し毛がバチバチだったのでトリートメントもしました。」
美容院状態…
さてさて。気になるお会計。
動物病院は健康保険使えないけれどやる事は人間の病院とほぼ同じだから、ざっくり言って人間用の診療の3倍くらいかかります。
クレジットカードが嫌いなimoimoは現金派。一応5万程用意して参りました。何が起こるか分からんからね。
一万四千八十円です。
ほっ。意外と安かったねぇ。80円マケてくれよぉ。
老婆殿、帰ろうかね。
午後8時
帰宅してキャリーから出て来た老婆猫。
なんだかよろよろしてるよ。疲れたのかな。
…と思ったら、右手の肩から腕がタップタプに膨らんでおります。
点滴液が溜っているのね。重たいもんだからバランスが取れないみたい。
一番下のチビがクンカクンカと匂いを嗅ぎながら追いかけまわします。
さてさて。まずは晩御飯。
…て言うかめっちゃいい匂いするじゃぁないの。老婆。
油が取れたのは勿論の事、トリートメントしてもらったから過去最強に毛ヅヤが良くなりました。
しかもいい匂い。高級サロン帰りだねぇ。
晩御飯は半分くらい食べました。やっぱり調子狂ってはいるのね。
そうそう。真ん中も調子狂ってこちらは便秘。
お金はかかったけれど、台所洗剤よりもずっと安心な気がします。
と言うわけで
教訓5:油を被った猫は悪足掻きせず病院へ連れて行きましょう。
ところで、14,000円の内訳は何だったんだろう。
明細を確かめると
- 診察料、血液検査など9,000円
- シャンプー4,000円
- 点滴1,000円
1,000円の点滴、て…
ま。無事でよかったねぇ。
そんなこんなでお粗末様でした。
その点滴、きっと脱水予防の生理食塩水みたいなのだよね。
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