お勉強とかやらずになんとか曲を作れないかって言う企画ですが。やり方が古い気もします。
低学年くらいのお嬢さんが作ったメッセージカードが凄いのよ。
綺麗なシールでウサギやクマちゃんが配置されていて、扉を開けると中にメッセージが書かれていたり。リボンやキラキラでデコられています。描くと言う作業ではなく貼るのがメイン。
半世紀前はクレヨンだと細かいのが描けないから色鉛筆で色々描く友達がいて凄げぇなぁと思ったけれど、アイテムを駆使する現代は完成度がレベチ。
それでいて。ちゃんと表現とかオリジナリティとかがあるから、出来合えを使ったからってダメとも言えず。クレヨンを持ち替えるようにシールを選ぶのよ。
曲も、これだけ世の中素材やアシスト機能があるのだから使えば良いのではと言う気にもなります。
でもね。それを言っちゃあおしめぇよ。企画自体が成り立たないわ。
あ。寅さん(→【男はつらいよ】)の口癖ね。
山登りとかにも似ているかも知れないけれど、あえて不便な状態を体験するのも何かの役に立つかもね。と言う話です。
兎も角。できるだけ手作りで、それでいて練習とか勉強とかをやらずに進めて参りました。
中学校の部室にだらだらと集まって、バンドやろうぜっみたいな妄想でここまで来ました。
お次は、コンピュータミュージックと言えばやっぱシンセでしょ?て話にもなりそうです。でもね。シンセって人によってイメージが全然違うのよ。なんでだろう。
この間誰だかのライブ映像のYouTubeでコメント欄に「エレクトーンが上手」って書きこまれていたのだけど、弾いていたのはシンセ。そうだよねぇ。普通の人にとってはエレクトーンもシンセもハモンドも一緒だよね。
恐らく。シンセには何種類もあるからだと思います。スパイス取ってって言われてコショーを取るかチリペッパーを取るかみたいなものかしら。別物よ。クミンやガーリックの人も居そう。
クミンを真っ先に思い出す人はカレーな人では…
まとめ記事なのに前置き長すぎ。
あ。もうね。まとめは断念しました。ただの連作。
そんな無責任な…
シンセとひと口に言っても様々。しかも年々新しいアイデアのものが出てきます。
簡単に言うと、音色を調合して色々変身させられる楽器をシンセと呼ぶ感じ。シンセサイズと言う言葉自体が合成するって言う意味だし。
あえて種類分けをしておこうと思います。
ざっくり言って
- 減算型
- 加算型
に分けられます。植物と動物みたいな感じ。
減算型って言うのは、もともとあるものを削って削って目当てのものにする考え方。
加算型って言うのは、元々の素材を足したり引っ張ったり焼いたり冷ましたりして目当てのものにする考え方。
動物と植物の相の子ハイブリッドはあんまり無いけれど、今あるシンセは大半がハイブリッドです。
元々の素材によって種類分けすると
- VCO-VCFタイプ
- FM、PMタイプ
- ウェーブテーブルタイプ
- PCMタイプ
が主なものかしら。
VCOタイプって言うのは一番由緒正しいタイプで、要するにブザーを素材にしている感じ。
FMだのPMだのって言うのはデジタルの元祖みたいなタイプで、ざっくり言うと金属的な素材。
ウェーブテーブルって言うのはデジタル第二世代みたいなタイプで、素材も調合しちゃう感じ。
PCMって言うのは自然派で、流木とか河原の小石を素材にする感じ。
これまた最近のものはハイブリッドが殆どです。
タダのシンセはプラグインで無数に公開されていて、1台買うごとにカイジばりの無限ローンが組まれて行った世代としては宝の山にダイブした気分でもあります。
一方で実機は今でも何万(何十万)もするし、プラグインにももちろん有料のものも沢山あります。
プラグインのシンセは2、3万ぐらいのものが多いかも。
そうは言っても、使うのは人間。そうそう沢山は使いこなせないのよ。
練習とか勉強とかしないでシンセを使うにはどうしようかと言う基準で考えてお薦めを挙げようと思います。
まず、各種揃えたいよね。
もう一つは、音を自分で作らなくても見本が沢山あるヤツがいいよね。
最後に、SF的な音も欲しいよね。
と言う基準で行ってみます。
VCO-VCFタイプ
元祖シンセ。減算型。Moog。そんな感じのもの。
今でもよく見かける代表例はMinimoog。
【金属恵比須】さん
そんなMinimoogのエミュレータがMinimogueVA(→ダウンロード)。
結構古いプラグインで、元々はSyntheditと言う一時大流行した開発ツールで作られています。
その割には音がしっかりしてるって言うんで人気がありました。
64bit版が無かったので一時影が薄くなりましたが、色々とあったのかMemoryMoonさんからバージョンアップで公開されています。
製品名に脱字があったりするのも御愛嬌。Sound-Libraryがあって、プリセットが沢山手に入るので初めての人にも優しいです。
このMinimoog。実機はモノシンセです。和音は出ないのよ。
不便に思うかも知れないけれど、和音が出ないのが逆にシンセっぽくなる事もあるのがシンセの面白い所でもあります。
和音も出るポリシンセのエミュレータも沢山あるけれど、あんまりこだわらずもう少し紹介しておこう。
どうしたって有名どころになるけれど特に使いやすいものに絞ってておきます。マイナーなものはやっぱりマイナーなりなのかも。
この赤がカッコいいのよ、と言うNord Lead 2。
近代のシンセなので、VAシンセと言ってデジタルで動いているけどアナログっぽい構成のシンセです。
これをお手本に作られたのがSynth1(→ダウンロード)。
もしかしたら、無料のシンセプラグインで一番有名なんじゃないかしら。
構成に無駄がなくて使いやすいのと、プリセットが沢山あるから初めてでも優しいのです。
なにより凄いと思うのは「ツマミ」。
プラグインのシンセって、ツマミの操作が結構面倒くさいのです。
可動域が小さすぎて細かい設定ができなかったり、マウスの動きとツマミの動きの連動がイマイチだったり。
その点、Synth1はツマミを動かそうとするとメーターみたいなのが出てスムーズに調節できます。ここが個人的には一番凄いと思っております。
当面この二つがあれば良いのではないかしら。
昔のあのシンセのエミュレータが欲しいっなんて思った時は、検索すると結構揃います。でも結局あんまり使わないんだよねぇ。フェラーリ買えないからってミニカー買ったけどすぐ飽きる感じにも似ています。
FMタイプ
加算型の代表格がFMシンセ。今となってはレトロと言われてしまいますが、やはり世界初フルデジタルシンセのDX7が起点ではないかしら。
DX7の無料クローンで一番有名なのがDexed(→ダウンロード)。
FMシンセはね。とにかく音作りが面倒臭い複雑なのよ。
その点、Dexedは実機のDX7の音色データが読み込めるからプリセットには不自由しません。
コレクターの人もいるので、大助かりです。徐々にサイトは減って来ているので急いでね。
今風タイプ
現代風のシンセは、音を作る部分よりもFXを色々と使うものが多くて。
MinimoogもDX7もFXは自分で外付けするものでした。
個人的にはMinimoogみたいなアナログシンセの先にはオーバードライブとディレイは最低限必須。DX7の場合はピークがドカンとなりやすかったので更にコンプやリミッター、EQにコーラスと結構色々繋いでおりました。
あ。リバーブはまだデジタルが出始めで高かったから買えなかったのよ。スプリングリバーブは持ってたけど。
プラグインの場合も同様に。MinimogueVAの先には基本的にオーバードライブやディレイを繋ぐし、Dexedの先にも色々繋ぎます。
そう言うのを全部込々でやるもので便利だなと思うのを幾つか。
まずはやっぱりVITAL(→ダウンロード)。
有料シンセですが、無料版もかなり強力です。
元になる材料の波形をダイナミックに変形させられます。個人的にはエンベロープって言う段々変化させる機能をどのツマミにもかけられるのが便利。
無料版だとプリセットは少なめ。難易度もちょっと高めだけど、色々弄っていて飽きの来ないシンセだと思います。
Surge XT(→ダウンロード)も有名だね。
オープンソースのシンセで、色んな方が機能を追加してくれます。プリセットも豊富。
構成はかなりオーソドックスだけど、アイデア満載で飛び道具みたいな機能も色々。使っている人も多いから安心かも。
ただ。個人的にはちょいちょい音痴になったり不安定な時があるので、長めの音符で効果音みたいなものを鳴らす時に使っています。
プリセットが豊富と言えば、Synthmaster Player(→ダウンロード)って言うプラグインがあって。
「出せない音はないっ」と言うのが売り言葉のSynthmasterは、要するに全部入りシンセみたいなプラグイン。無料版もあって、Playerは基本的にプリセットを選んで鳴らすタイプです。
このプリセットがとんでもない数収録されていて、ちょっとずつツマミを変えたものが幾つも入っているのです。操作するのと同じ感じでプリセットを選べるから様々な音を出せます。
個人的にあんまり出番が多くないのは第一に結構CPUへの負荷が大きいってこと。第二にプリセットが多すぎて逆に困ると言う贅沢な悩みからです。
逆に、これ一本で勝負する事も可能なくらいに色んな音が出せます。
シンセは色んな音を鳴らせるからシンセなんだけど、あまりに有名過ぎて「あの音」みたいなのが欲しい時もあります。
トランペットの音が欲しい、とかティンパニの音が欲しいって言うのと同じ感じ。
「あの音」タイプ
やっぱコレだよね。SuperWave P8(→ダウンロード)。
アゲアゲな曲によく出て来るSuperSawサウンドが一発で出ます。
Rolandの実機JP-8000のエミュレータなのね。
いわゆるシンセのストリングスみたいな音も得意。
もう一つはOB-Xd(→ダウンロード)。
前に出て来たMiniMogueVA同様、結構古いプラグインなのですが色々あって復刻リニューアル。今のバージョンは3.5なんだってっ。
Oberheim OB-Xのエミュレータです。
シンセ黎明期のファッって言う「あの音」が得意。使っている人も多いので音色データもあちらこちらで入手できます。
あぁ。それでもやっぱりシンセってキカイだから難しく見えちゃうよねぇ。
歳を取ると、ツマミを色々いじくり回して音を作るのも億劫になっちゃって。カンタン操作で音が出るシンセを多用する様になったりもします。
すごく古いシンセのエミュレータなんだけど、Stigma (→ダウンロード)。
実機はKORGのΣです。
たしか有名なMS-20よりも前の機種じゃないかしら。
違った。MS-20が1978年発売でΣは79年でした。
1/4半音が出たりする風変わりなモノシンセ。ライブ演奏を前提に設計されていたのか、操作は基本パチパチスイッチの切り入りだけです。
ひとつずつのスイッチを入れるとそれぞれの音が重なって鳴る仕組み。音色ひとつあたりに設定できるツマミはひとつだけと言う潔さです。
プラグインでは和音も出せるから、手っ取り早く音を鳴らせるプラグインとして多用しています。
もっとも音はかなりレトロだし、奇抜なものは出づらいから仮のトラックで使って最終的には外されちゃう事もしばしば。
そうは言っても
シンセはホント好み。色々新しいものを次々と試してみたりもしますが、結局いつもコレみたいになって来ちゃいます。自動車選びに似ているのかも知れません。乗らないけど。
そんな個人的な好みベースでお薦めしておくと
① Kamioooka(→ダウンロード)。
これだよこれ、って言うシンセ。昭和世代にとってはシンセと言えばこの感じ。
もうね。とにかく電線繋ぐパッチするのが楽しくて仕方ないのよ。モジュールの入るラック数も手に負える範囲で必要十分、と言うかちょっと足りないと感じる絶妙ライン。
ある程度シンセの仕組みを覚えてからが良いかも知れません。
② Zebralette(→ダウンロード)
変な音とか幻想的な音が得意。優秀と言うよりは変態なシンセと言う印象です。
有料版のZebra2も評価が高いのですが、開発元のU-heで一番有名な有料シンセはHive 2。
有料シンセでは一番有名かも知れません。そんな開発元なので機能は折り紙付き。
これも、操作になれるのにはちょっと時間がかかるかも。
もう一つだけ。
③ Sprike(→ダウンロード)
TuneFish(→ダウンロード)って言う有名なシンセプラグインから派生したものです。
このシンセ、音も良いけれど断然魅力的な所があって。
どのツマミを回しても音がダイナミックに変わるのです。
言い過ぎよ。
元になるオシレータの部分がアナログとデジタルのハイブリッドな設計で独特です。
世の中ではどっしりとした低音が出ると評価されていました。
取りあえずシンセはこのくらい入れておけば不自由はないのではないかしら。
そんなこんなでお粗末様でした。
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