今でこそバンドネオンやアコーディオンがサマになる世の中ですが
こんにちは。imoimoです。
遠い昔、ステージで目立つのは何といってもヴォーカル。そしてギター・ベース。ドラムやキーボードはどうしたって楽器がかさばるんで埋もれがちでした。
当時はプリセットやメモリ機能がなかったんで、使いたい音の数だけ楽器を積む必要がありました。砦の様なキーボードに埋もれつつ「あー目立ちたい!」と切望する少年imoimoだったのです。練習は嫌いだけど本番は好き。我ながらサイテーな少年でした。
そんな時。ついに画期的とも言える名機DX-7が発売になります。
コレ。あまりに有名ですね。世界初のフルデジタルシンセ。当時の最先端!!
ほとんど知られていなかったFM変調で発音する「加算合成」方式のパイオニアですね。
いわゆるアナログシンセと呼ばれるMoogに代表されるVCO-VCF方式は、元の音から倍音を削る「減算方式」が基本思想ですので、逆に倍音を増やしちゃうFMシンセシスは、当時ではまったくの「未来的な何か」だったのです。
これとほぼセットで発売になったのが今で言うMIDIコントローラーのハシリ、KX-1でした。
この機材、音出ないクセに20万もしました。当時は音が出ないキーボードなんて無かったのでかなりびっくりでした。向谷実さんが愛用していました。
その他にも、RolandのSH-101
みたいに、ショルダーにできるシンセはあったけれど所詮はMONO。これじゃあ目立てない。
で、和音の出るポータサウンド
をショルダーにして目立とうとしたのですが、これじゃあウクレレを抱いたジミヘン状態。サイズ感がダサすぎる。ギターみたいにネックて言うかツノがあるやつがいーのに。
そんなときに、ちゃんと和音も弾けてショルダーでツノも長ーいのがKX-1でした。この頃は、ベンドの仕様が乱立していて、ジョイスティックみたいなのや、ホイールや、KX-1の様にリボンコントローラのものがありました。
未来的なDX-7は当時KORGのPOLY-6
とほぼ同額で大体25万弱。Jupiter-8
のおおよそ1/4の価格。外国のprophet-5
とかは150万以上したんで、時給500円そこそこの当時では庶民には無理。庶民に買える限界価格が25万ぐらいだったのですね。
でもどうして外国シンセはそんなに高かったんだろう…
当時の円/ドルレートを調べたら大体1ドル=250円ぐらいでした。てことは現代だったらprophet-5て60万ぐらいだったのか。更に時給でならして現代に換算するとDX-7が60万、prophet-5が130万ぐらいの値頃感、て事ですね。やっぱ当時の機材は高いな。とあらためて実感。
練習嫌いな上にお金にも疎かった少年imoimoは物欲の赴くまま、DX-7とKX-1の一気買いを決意し、イシバシ楽器店様に出陣したのでした。もちろんローン組む気満々。頭金は無論ゼロ。丸腰の出陣です。
…と、取りあえずここまで。後編に続くのです。
ちなみに、これらのシンセ、現代では無料有料含めてVSTでエミュレータあります(KX-1は意味ないのでエミュレータありません)。
無料系だと
DX-7→dexed
SH-101→TAL-BassLine
PolySix→EFM”Kp6″
なぜかこれだけ外観全く似ていないと言う…でも評価高いです。
Jupiter-8→KBPlugs”Roland JP-680″
Prophet-5→RobersonAudioのProphanity
などです。
有料系は各社あります。価格は実機発売当時の大体50分の1。いやぁ世の中便利になりました。
そんなこんなでお粗末様でした。
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